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2009年3月26日(木)-2009年6月9日(火)
春の芽ばえ、夏の茂り、秋のよそおい、冬の清浄-そうした自然の流転の相(すがた)を眺めて、人間の生と死の宿命を、またその喜びと悲しみを、私ども日本人は、すでに仏教渡来以前からはだに感じていたのではないでしょうか。そしてその感情は、そののちのいかなる時代の日本人の心にも受けつがれているように考えられます。きざみこまれているように思えるのです。そしてそれが日本の独自の文化を産む大きな要素となっていると思われてなりません。美の問題は風土ときりはなして考えることは絶対にできないと考えられるからです。
倭建命(やまとたけるのみこと)が東征の帰途、伊勢の能褒野(のぼの)で死を前にしての望郷の歌と、古事記に記されている。日本書紀では、景行天皇の御製になっていて、倭建命の悲劇的な風貌は、かなり薄められている。いずれにせよ、遠い古代の深い霧の彼方にある捉え難い物語であるが、この歌には、これ以上、簡明直裁に大和の美を歌うことが困難と思われるほどの響きがある。また、何か心のそこからの切実な想いが籠められているようにも感じられる。 ~東山魁夷『唐招提寺への道』より |
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| 東山魁夷《花明り》 (習作)1964-66年 |
東山魁夷館 常設展示 第Ⅰ期 「やまとしうるはし」 目録 (PDF)