館長 松本 猛
信濃美術館は1966年に設立され、3年後の69年に県立の美術館として発足しました。1990年には、東山魁夷画伯から長野県に寄贈された作品をもとに、東山魁夷館が信濃美術館に隣接して建設され、今日に至っています。
信濃美術館は県立美術館として、古今東西の幅広い美術を紹介するとともに、長野県に縁のある作品のコレクションを進め、地域文化の顕彰と振興に寄与する活動をおこなっています。
また、当館の特徴の一つは展示の柱に『生活のなかの美術』というテーマを掲げていることです。これは、今まで美術館ではあまり取り上げられてこなかった、食文化やファッションをはじめとした"衣食住"にかかわる身近な文化にも目を向け、日常のなかにひそんでいる「美」を発見し、楽しもうという発想です。
この考えは、入館料がかからないフリースペースの「Café Kaii」やミュージアムショップのコンセプトにも生かされています。カフェのテーマは東山魁夷。魁夷が愛したモーツァルトの曲が静かに流れるカフェのメニューにはちょっとした工夫があります。展示ごとに変わる和菓子は、展示作品をテーマに創られます。器は県内工芸家の作品。またドイツを「第二のふるさと」と語っていた魁夷にちなんで、バウムクーヘンやザッハトルテ、ドイツビールなどもあります。季節のケーキは信濃美術館の企画展にあわせてつくられます。ショップでは美術館スタッフの企画で生まれたミュージアムグッズのほかにも、展示にあわせてさまざまなグッズを取り揃えています。
もう一つの特徴は『子どもが楽しめる美術館』を目指していることです。高校生までは入館無料。3階にあるキッズスペースでは、ゴルフボールぐらいの木の玉がいっぱい入ったプールをはじめ、森の国・信州にふさわしい木と触れ合う空間が用意されています。折に触れて、子どもが美術を楽しめる展示やイベント企画も開催していますので、「ワークショップ/イベント」または「学校/団体用プログラム」のページをチェックしてみてください。学校と連携した活動にも力を入れておりますので、興味のある方はご連絡ください。
信濃美術館は善光寺から東へ歩いて3分。桜の名所でもある城山公園の一角にあります。善光寺といえば正面の姿を思い浮かべる人が多いのですが、実は山を背景にした東面の大屋根がなかなか美しいのです。信濃美術館の駐車場入口付近から見るこの景色はお勧めです。ここから南のほうに2、3分歩くと、東山魁夷も通った和風料亭の近くから長野市内を一望に見渡せる場所があります。
美術館にいらしたら是非城山公園も散策してみてください。
| 昭和40年3月23日 | 財団法人 信濃美術館設立 |
|---|---|
| 昭和41年5月28日 | 財団法人 信濃美術館新築工事完成 (建設費 1億円) |
| 昭和41年10月1日 | 信濃美術館開館 (敷地面積:7,946平方メートル 延床面積:1,826平方メートル) |
| 昭和44年6月1日 | 同美術館を長野県に移管し、長野県信濃美術館発足 |
| 昭和45年10月15日 | 昭和45年5月着工の第二展示棟増築工事完成 (延床面積:654平方メートル)(建設費 6500万円) |
| 昭和49年3月29日 | 昭和48年12月着工の収蔵庫増築工事完成 (延床面積:333平方メートル)(建設費 5192万円) |
| 昭和54年7月12日 | 長野県美術品取得基金条例制定 |
| 昭和61年4月1日 | 管理運営を財団法人 長野県文化振興事業団に委託する |
| 昭和62年9月22日 | 東山魁夷作品寄贈目録贈呈式 |
| 昭和62年11月20日 | 東山魁夷館の基本構想発表 |
| 平成元年12月25日 | 平成元年8月着工の信濃美術館改修工事完成 |
| 平成2年4月26日 | 東山魁夷館開館 (着工:昭和62年12月 完成:平成2年2月 敷地面積:4,675平方メートル 延床面積:1,698平方メートル)(建設費 11億円) |
| 平成11年7月15日 | 東山魁夷館延入館者数200万人達成 |
| 平成15年3月31日 | 東山魁夷館側駐車場増設工事完成 (40台→90台) |